

古楽演奏会 The Violin! 古楽、バロック音楽の愉しみ
- 聴きたい、聴かせたいヴァイオリン音楽がここにある -
マレ 聖ジュヌヴィエーブの鐘の音
バッハ ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番
ルクレール 2つのヴァイオリンのためのソナタ 作品12-5
ビーバー 無伴奏ヴァイオリンのためのパッサカリア
ヘンデル トリオ・ソナタ 作品5-1
コレルリ ソナタ 作品5-12 『 ラ・フォリア 』
ルクレール トリオ・ソナタ 作品4-6
杉原 桐子 ヴァイオリン
田中 美恵子 ヴァイオリン・ヴィオラ
河村 奈央子
ヴァイオリン笠原 恒則 チェンバロ
古い時代の音楽、例えばバロック時代の音楽を、その当時の楽器と演奏法を用いて演奏する、いわゆる古楽は50年ほど前に始まり、その新鮮で美しい響きは多くの人々に衝撃と感動を与え、年々演奏機会が増えています。
しかし、それはもっぱら東京、大阪、仙台など大都市に限られ、長野県のような地方ではまだそれほど浸透していません。もちろん県内でもそうした音楽を聴くことはできるのですが、多くは、東京で活躍する演奏家によるスポット的な演奏会です。一方、小諸、軽井沢、佐久、上田地域には、地元で活躍する実力のある演奏家が多数在住しており、そのような演奏家によって地元開催されるようになれば、古楽の素晴らしい響きがもっと身近になり、そうすることでより多くの方々に新たな喜びや楽しみをもたらすことができ、また地元演奏家の活躍の場も広げることができるのではないかと考え、このような演奏会を企画致しました。
今回の演奏会は 『 The Violin! - 聴きたい、聴かせたいヴァイオリン音楽がここにある 』 と題し、ヴァイオリンに焦点を当てたプログラムで構成されています。バッハ、ヘンデル、コレルリ等、ヴァイオリン音楽では必ず耳にする作曲家の作品が並んでいますが、そのいずれも、本当に聴いてみたい、またそれを一人でも多くの人々に聴かせたいと思えるような選りすぐりの傑作ばかりです。ヴァイオリン独奏、二重奏、チェンバロ伴奏を伴うソナタ、トリオソナタといった様々な演奏形態のヴァイオリン音楽を取り上げたことも、今回のプログラムの特徴です。このコンサートをお聴きになればこの時代のヴァイオリン音楽をおよそ俯瞰できる充実したプログラムとなっています。
演奏会場は、小諸高原美術館・白鳥映雪館です。市街地から北西に少し離れた、標高815メートルの飯綱山山頂に設けられた 「 飯綱山公園歴史の広場 」 の中にあり、浅間山、八ヶ岳連峰、北アルプスが一望に見渡せる絶好の場所に位置しています。白鳥映雪館は、小諸が生んだ日本画の巨匠、白鳥映雪の作品を展示するために作られた、六角形のドームであり、その壁面には映雪の大作が多数飾られています。その大作を背景に、美しい音楽が響き渡る、まさに本演奏会にとって理想的な環境です。
春うららかな土曜の午後、芸術の色濃い異空間に身をゆだね、しばし日常を離れてみてはいかがでしょうか? 【 主催 : 寺嶋正明 】
お問い合わせ : みすずかる楽人協会 📱 090-9103-8817 ( 寺嶋 )
2018年05月19日 (土) 15:00
於 :
小諸高原美術館 白鳥映雪館 ≫
アクセス ≫
飯綱山公園 マップ〒384-0041 長野県
小諸市大字菱平 2805-1 ☎ 0267-26-2070 📠 0267-26-2071


小諸高原美術館 ( とんがり屋根の部分が 白鳥映雪館 )


白鳥映雪館 ( 内部 )


【 館主敬白 】 主催されている寺嶋様の上記挨拶文が熱いです。 ノンポリ、行き当たりばったりの人生を送っている自分が恥ずかしいです。 別件で調べていたら、寺島様のご自宅の二階は
望嶽荘というコンサートホールになっており、チェンバロが置いてあるらしいです。 この 『 嶽 』 という字は火山を指す言葉なのだそうで、窓から望む浅間山の事なんでしょうね。 いずれ、ご紹介出来る日がやって来ると思います。 その日が楽しみです。
バロック音楽、素敵ですよね。 主催者様の想い、私も同感です。 かつて、NHK FM に 『 バロック音楽のたのしみ 』 という番組があり、BGM 代わりによく聴かせて頂いておりました。 当時は管楽器にハマっており、テレマンのトランペットやオーボエなど、皆んなこの番組から教えて頂いたようなものです。 YouTube なんて無かったですしね。 ゆっくり流れる皆川達夫さんの語りとヴィヴァルディーの
C dur のソナタが懐かしいです。 永遠に続くと思っていたこの番組ですが、やはり というか、やがて終焉の朝がやって来て … 心で泣きました。
偶然ですが、当公演の翌日、
サリクス・カンマーコアという若いプロ・古楽専門室内合唱団の 「
グレゴリオ聖歌からバッハを想う 」 というコンサートを掲載させて頂いております。 メンバーの中には小諸市ご出身の
前島眞奈美さんもいらっしゃいます。 古楽、確かに最近のトレンドの一翼です。
ただ、主催者様と館主個人の中のニュアンスは、古楽とバロック音楽とでは少しテリトリーが異なるのです。 んー、うまく言えないのですが、狭義の古楽ってバロック以前の … リュートとかヴィオラ・ダ・ガンバ = ヴィオラだぁ頑張!、ブロック・フレーテ = リコーダーの事ですが敢えて 、みたいな … 例えば
大山有里子さんのグループ (
クラングレーデ ) がやってらっしゃる音楽を指しているような認識です。 譲ってもバロック初期くらいまででしょうか。 なので、( 大好きな ) バッハやヘンデル、テレマンなどが古楽というカテゴリーに属すると思った事はありませんでしたし、一緒にしないでよね って気持ちが確かにあります。 でも …
小林道夫さんの弾かれるバッハはバロックですが
ミカラ・ペトリさんが吹かれるバッハはバッハだけど確かに古楽で … ここがうまく言えないところなんだなぁ。
どなたか解説して頂ける方、いらっしゃらないでしょうか。
まぁ、広義にバロック時代も含め古楽と呼ぶならば それはそれでけっこうな事ですし、認識が少々異ったとしても、私の気持ちは主催者様に寄り添ってます。 故郷で、地元の演奏家さんたちが古楽の腕を上げ、結果として私たちも古楽に接する機会がふえる事は大変ありがたいです。
個人的に ( ではありますが ) 日本を代表するピアニストのお一人であると公言し、当館のキラー・コンテンツ 、メイン・アーティストと ( 勝手に ) させて頂いている 東御市にお住いの
大森晶子さんも、「 地域に根差した音楽を 」 と 同じ事をおっしゃってます。 これから この企画をさらに充実したものに育てていくためにも、今回のコンサートは大変重要だと思います。
地元の方のプロデュース ってのも … つまり、上記案内文の熱い想いを継続して頂けるって事で、ありがたいですし、心強いです。 とても楽しみですよね。
【 館主つぶやき 】 今回ご出演の
杉原さんや
田中さんは、個人としても、ギタリストの
尾尻雅弘さんを含めたグループとしても、もう何度も採り上げさせて頂いて参りました。その中でこの方たちは、古楽と言うよりはピアソラとか、もう少し今風な音楽を得意とされている印象でした。 ところが先年モーツァルトの CD をリリースされ … これがまた大変優れていたものですから …
※ まず、レコーディング・エンジニアの方の該当音楽に対する深い認識と愛情、それを具現するための業務上のテクニックが素晴らしかったです。 杉原さん( Vn )が弾かれているところへ田中さん( Va )がチョッカイを出される様子も見事でしたし、何と言っても 「 女の争いに口は出さない 」 という尾尻さんの徹底して距離を置いた弾きっぷりに、涙が出るくらい笑っちゃいました。
※ 音楽がポリフォニーの世界からすっかり離れてしまった頃から100年間、ヴィオラのパート譜って 『 後打ち = あとうち 』 と 『 刻み = きざみ 』 ばっかの世界になってしまいました。 現在、世の中でメインで演奏されているクラシック音楽は、ほとんどがこの範疇です。 ドヴォルザークの弦楽四重奏曲 『 アメリカ 』 の冒頭はヴィオラのメロディーから始まるのですが、私が知っている限りヴィオラがメインで旋律を奏でるのは、一般的に知られた曲の中ではこれだけです。 しかもほんの一瞬です。 さらにはヴィオラって演奏に力が要るんです。 楽器の振動が激しいからマウス・ピースも必要です。 ガテン系なんです。ヴァイオリンのように すいすい とはいかないです。 このように、田中さんはブラック・ジョークにも耐えながら汗水流してお仕事されてるんです。 こんな事ばっかやらされてて、横に素知らぬ顔でメロディーばかり担当しているヴァイオリンがいたりすると チョッカイ出したくなるのも無理ないです。 気持ち分かります。 CD を通し、田中さんには、アンサンブルってこういうものよ! ってところを堪能させて頂いたばかりでなく、応援している小諸高校音楽科定期演奏会も毎年お手伝い頂 いており、心より感謝申し上げます。 ≫
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ブラームス交響曲第1番 ヴィオラ・パート譜 ( PDF )
( データ提供者から、拡散 = 再配布の許可を頂いております。 ) ≫ ご参考までに
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戻ります。 これがまた大変優れていたものですから … あ、このシト ( 石峠ことば ) たち、ピアソラだけじゃないよね って思ったのです。 でも、皆さん演奏家として一流なのは確かですがバロック以前の音楽に充分慣れていらっしゃるかどうかは不明で、個性同士の出会いも含め、こういう機会を積極的に活用し音楽を深めていって頂きたいです。 楽しみです。 応援させて頂きたいです。
クラシックの演奏家さんって、学習し向上していくってよりは会得し積み重ねていく、漆塗りとか手漉き和紙とか藍染めみたいな、伝統工芸の職人さんに近いものだと思うのです。
あ、もちろんピアソラも素敵ですからね。 化膿させ手がつけられなくなった
おでき が、
どっくん どっくん 疼くような音楽を聴かせて頂けます。いつか
白い自転車なんかにも挑戦して頂きたいです。 皆さまも機会を見つけ、ぜひお運び下さい。
やべぇ、話題が逸れてしまいかけてる!
今回は真っ当で真面目な古楽演奏会です。 いつだってそうっすけどっ! ^^;
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